コラムアーカイブ

NISC（内閣サイバーセキュリティセンター）は、サイバーセキュリティに関する普及啓発活動の一環として、2023年1月に「インターネットの安全・安心ハンドブック」の最新版Ver.5.00を公開しました（以降、本コラムではハンドブックと呼びます）。

みんなが安心して使えるネット社会を実現するためには、その時々のサイバーセキュリティに関する正しい知識を身に付け、対策を実行するとともに、家族や友人など身の回りの人達にも伝えていくことが大切です。ハンドブックは、サイバーセキュリティに関する基本的な知識を紹介し、誰もが最低限実施しておくべき基本的なサイバーセキュリティ対策を理解してもらうことで、安全・安心にインターネットを利活用してもらうことを目的に制作し、更新を重ねています。

最新のサイバー空間の動向や気を付けるべきポイントなどを踏まえハンドブックをVer.5.00に改訂しました。Ver.5.00では、これまで別冊子になっていた「小さな中小企業とNPO向け情報セキュリティハンドブック」の内容を統合しています。

ハンドブックは主に以下の知識が得られるように構成しています。

・インターネット上のリスクやトラブル
・基本的なサイバーセキュリティ対策9か条
・SNSなどインターネットにおける情報モラルの重要性
・スマホやパソコンや機器を安全に利用するための設定
・パスワードや暗号化についての基礎知識
・企業が知っておくべき攻撃やリスクと対策
・困ったときに相談できる窓口

今回の改訂では、大学の研究者やセキュリティの実務家などのサイバーセキュリティの普及啓発に関する知見を持つメンバー6名で構成された改訂検討会を設け、そのメンバーにハンドブックの内容・構成の検討や執筆を担当していただきました。改訂検討会メンバーの一人が在席している技術評論社のウェブサイトでもハンドブックをご紹介いただいています。本コラムの最後にリンクがありますのでそちらもご覧ください。

ハンドブックには個人向けと企業向けのサイバーセキュリティついて知っておきたい知識が幅広く記載されていますので、ご家庭や職場などさまざまな場所でご利用いただけます。

ご自身で読んで知識を深めることもできますし、親しい人に紹介したり、学校や企業など組織のセキュリティ意識を高める教材としてご活用いただけます。普及啓発の教材に使いやすいように、ハンドブックから対象読者層別に必要な内容を抜粋した「一般利用者向け抜粋版」と「中小組織向け抜粋版」も、近日中に公開を予定しています。

NISCのウェブサイトで公開している電子版（PDFかePub形式）をそのままご活用いただけますが、サイバーセキュリティの普及啓発の教材として利用したい場合は、ハンドブックの著作権はNISCが保有していますので内容を改変しないことを条件に、必要な部分だけ印刷するなど多様な形でご活用いただくことができます。詳細は以下をご確認ください。

学校や組織でのハンドブックの活用例（リンク先はPDF）
https://security-portal.nisc.go.jp/guidance/pdf/handbook/example.pdf

また、子どもを持つご家庭向けの関連資料として「保護者と利用者とのスマホ契約書サンプル」を公開しています。契約書という「大人なツール」を使って子どものスマホ利用への意識を向上させることができます。スマホ契約書をダウンロードして、そのまま利用したりご家庭ごとにアレンジしたりしてご活用ください。

保護者と利用者とのスマホ契約書サンプル（リンク先はWordファイル）
https://security-portal.nisc.go.jp/guidance/pdf/handbook/keiyakusyo.docx

3月18日までサイバーセキュリティ月間です。サイバーセキュリティ月間ページのコンテンツの活用や月間関連イベントへの参加、月間公式ハッシュタグ「#サイバーセキュリティは全員参加」を活用したSNS投稿などで、みんなでサイバーセキュリティ月間を盛り上げ、サイバーセキュリティ対策に関する正しい知識を身に付け、また周囲にも広めていきましょう！