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悪質ショッピングサイトの手口を知っておこう!

公開日:2022/06/28 想定読者層:消費者 テーマ: 悪質通販サイト

悪質なショッピングサイトに関する記事が公開されています。

https://webtan.impress.co.jp/n/2022/05/19/42772

インターネットで商品を購入しても商品が発送されない、購入に使用したクレジットカード情報が悪用される、このような悪質なショッピングサイトの報告が増加しています。

日本サイバー犯罪対策センター(JC3)によると、「悪質ショッピングサイト」の通報が2021年下半期は上半期と比較してほぼ倍に急増しました(報告件数は、2021年上半期6,535件、2021年下半期は11,182件)。

2021年のデータですが、数値の増加状況から、コロナ禍での外出自粛の風潮が収まりつつある2022年においても引き続き注意が必要な状況であることが想像できます。

我々消費者が、悪質ショッピングサイトの詐欺を未然に防ぐためには、それが詐欺と気づく必要があります。逆に、手口を知らない人にはそれが詐欺と見抜けません。手口を知っていても人間の認識能力・判断能力は状況(元気な時、寝不足時、飲酒中など)により変化しますし、詐欺は日々巧妙化していますので、悪質ショッピングサイトだと見抜ける確率100%の方法はないのが実情ですが、手口を知っておくと気づける確率は格段に増加します。JC3などの機関が発信する注意喚起の内容を確認しておくことをオススメします。

JC3によると、悪質ショッピングサイトの詐欺師が被害者を偽サイトに誘導する手口は、2021年の報告の7割はインターネット検索からの誘導です。インターネット検索サイトの検索結果に、正規のショッピングサイトと同じように悪質ショッピングサイトが表示されるようにして誘導します。他にも、スパムメールで魅力的な商品を紹介して誘導する手口もあります。いくら魅力的な内容でも、知らない業者からのメールは信じず疑う必要があります。

ショッピングサイトで見抜くためには、よくある悪質ショッピングサイトの特徴を理解する必要があります。ブランド品などが格安で売られているケースや、ふるさと納税の寄付金を受け付けるケース、家電等を取り扱う正規のショッピングサイトを模倣するケースなどがあり、多くの場合、銀行振込先が個人の銀行口座である、どの商品も極端に安い、商品説明が不自然な日本語であるなどの特徴があります。

また、検索結果と異なるドメインのショッピングサイトが表示される、サイトに記載の事業者が実際には存在しない、銀行振り込み先が個人の口座、クレジットカードを利用できると書いているのに実際は銀行振り込みでの支払いを要求する、他のショップでは売り切れの限定品が売られているなど、さまざまな特徴もあります(下記参照のJC3の情報もご参照ください)。

手口の理解に加えて、悪質サイトをブロックする機能のあるセキュリティ対策ソフトを利用する対策がJC3のコラムで紹介されています。この対策は、アクセス先が悪質サイトのリストとマッチした場合にブロックする機能がある対策ソフトを選ぶ必要があります。詐欺師と対策ソフトのいたちごっこではあるので、この方法も100%の対策にはなりませんが、人間のあいまいな認識能力・判断能力をソフトウェアの能力で補うと考えると、手口を見抜く確率を上げたい人には効果がある対策と言えます。

同じ品物であれば、より安く商品を買いたいと思うのが我々の心情です。偽サイトの手口を知った上で、うまい話は疑い、自分や身近な人が以前から知っているまたは利用実績があるショッピングサイトから買い物することで、被害を防ぐ確率を大きく増やせます。事前に、都道府県サイバー犯罪相談窓口や、ご利用のクレジットカード会社の相談窓口を知っておくと、もしも詐欺に遭った場合でも落ち着いて対処できるようになります。今後もインターネットを上手に利用して良い買い物ができるといいですね。

参考:

日本サイバー犯罪対策センター「悪質なショッピングサイトに関する注意喚起」
https://www.jc3.or.jp/threats/topics/article-374.html

日本サイバー犯罪対策センター「JC3コラム ー偽ショッピングサイト編」
https://www.jc3.or.jp/threats/topics/article-417.html

警察庁「都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口一覧」
https://www.npa.go.jp/cyber/soudan.html

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