サイバーセキュリティ月間

2021年3月2日(火) 

攻撃者優位の逆境に立ち向かう

株式会社ソリトンシステムズ
エバンジェリスト   荒木   粧子

 

 
 
 
   サイバーセキュリティを支える技術者たち
   私は仕事柄、企業・組織のサイバーセキュリティを担当する方とお話させていただくことが多いのですが、年々、彼らの負担は増えているのではないかと感じています。
 
   攻撃検知技術での例を挙げると、最近では攻撃の潜伏化がさらに進み、OSに標準搭載されているプログラムを駆使する攻撃や、誰もが利用する業務用ソフトウェアやクラウドサービスなどを巧妙に悪用する攻撃が増えてきました。正規ツールやクラウドサービスの陰に隠れるこうした攻撃を洗い出すことは非常に難しく、頭の痛い問題となっています。
 
   さらに、サイバーセキュリティには、純粋に技術的な問題に留まらない、様々な要素が複雑に絡み合ってきます。企業・組織は、予算の限界、スキル・人材不足、組織・経営・法律等の観点で様々な問題を抱えており、万全の備えからかけ離れた状態にある中、私たちの弱点を突いてくる攻撃から防御しなくてはなりません。
   
   それでも、「利用者が安心して本業に専念できるIT環境を提供したい」「安心・安全なサイバー空間を実現したい」という強い想いを持って、前向きに取り組み続ける人たちがいます。日本の企業・組織のサイバーセキュリティは、こうした技術者たちの地道な努力によって支えられていると思います。

   モチベーションが維持できる理由
   サイバーセキュリティの分野では、国内外問わず、個人や組織、業界団体等が主催する勉強会やセミナーなどが頻繁に開催されています。共通の問題意識や関心を持つ者同士で集まっては、情報や意見を交換して学び合い、イベントが無くともSNSで緩やかにつながり、活発にコミュニケーションが行われています。
 
   サイバーセキュリティに熱意を持って取り組む人に共通することとして、こうした横のつながりを大事にしている点が挙げられます。情報は力であり、情報不足により対応が遅れ被害が大きくなるというサイバーセキュリティの性質によるところがあるかもしれませんが、やはり、頑張っている誰かの話を聞くと、大いに勉強になりますし、励まされるものです。
 
   もちろん、IT技術の進歩とともに時代の最先端を歩むことになるサイバーセキュリティには様々な魅力があり、それだけで十分モチベーションを維持できる方もいらっしゃるとは思いますが、少なくとも私がサイバーセキュリティに関わる仕事を続けられているのは、組織内外でつながる先輩や仲間の存在が大きいと感じています。

   「コミュニティ」は私たちの武器となる
   横のつながりといったいわゆる「コミュニティ」が数多く形成されていく文化は、サイバーセキュリティにおいて、攻撃者優位の逆境に立ち向かう一つの強力な武器であることは間違いありません。
   決して一個人での孤独な戦いではないということを心に留めて、組織を超え、時には国を越えて手を取り合い、サイバーセキュリティに取り組んでいければと思います。
 

※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。

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