サイバーセキュリティ月間

2015年3月13日
 

大学生がITを学ぶ意味

 

京都女子大学現代社会学部 教授
宮下 健輔

 

現代社会は情報通信技術(IT)なしには成り立たなくなっています。しかもこのITを使いこなすためにはある程度の知識やスキルが必要なことには皆さん納得されることでしょう。

私の所属する学部では、現代社会を学ぶために社会学や国際関係、環境、心理学などさまざまな側面からのものの見方を身に付けます。ITもそのひとつです。社会でどんな活動をするにせよ、ITを利用しないわけにはいきません。ITを利用するスキルは、ITに対する確かな知識とIT基盤を構成するプログラミングやネットワークなどのスキルによって裏打ちされます。例えばアルゴリズムを学び簡単なプログラムを作ってみることで、一見複雑に感じるPCの動作を理解するきっかけになります。また、TCP/IPの基礎を学んで実際にPCやルータを使った小さなネットワークを構築してみると、家庭内のLANがどうやってインターネットにつながっているのかがわかってきます。

学生の大部分は現在も将来も「普通のユーザ」としてITに関わります。それならアルゴリズムやTCP/IPについて知っている必要はないんじゃないかというご意見を伺うこともよくあります。でも私は、普通のユーザだからこそ上記のようなITスキルを身に付けた上で普段からITに接することが重要だと考えています。少々大げさかもしれませんが、このような普通のユーザが増え、普段の会話にもこういう知識が根底にあるような社会になれば、情報セキュリティについても正しく理解し、ITのリスクを正しく怖がることができる人が増えるのではないでしょうか。

さらに将来IT技術者を目指す学生には、より高度な専門知識はもちろんですが、IT技術者がもつ社会的責任について理解してもらいたいと思っています。現代社会におけるITの重要性はこの先も増す一方であり、セキュリティを確保しつつ利便性の高いITシステムを開発し運用する要は技術者です。学生たちが、現在のITを支えている技術者への敬意と将来その一翼を担うという自負や希望を持てるような教育を心がけているところです。

ITによって未来が今よりずっとよくなることを願ってやみません。
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。
 






 

 

 

 
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