サイバーセキュリティ月間

2015年2月13日
 

沖縄の情報セキュリティ

 

株式会社イーサー 代表取締役社長
久保田 昌人

 

 10年ほど前まで、沖縄県は国内で最もPC普及率が低かった県である。それが、総務省「平成23年通信利用動向調査」によると個人のインターネット利用率が全国17位となっている。これは猛烈な普及をしたと言ってよいだろう。

日本とアジアの間に位置し、島嶼圏である沖縄県にとって、ICTの利便性は「距離」と「時間」を超越する絶大な効果を生み、大きな可能性を県民に示した。
「デジタルデバイド層」といわれる人でも端末機器を保有し、「よくわからないんだけどねぇ」と言いながらSNSや買い物などを楽しみ、会社では社員一人ひとりにPC端末が配布され「ワープロしか出来ないんだけどねぇ」と言いながら業務を行っている。
今後、ますます普及するであろうICTに、県内の住民、企業の期待、依存は高まる一方である。

「ICT普及」と「ITリテラシ向上」の同時進行はとても重要であり、必要なものと認識しなければならない。だが、現実には「ICT普及」だけが達成されてしまった。
それは、おかしな状況を生み出している。
一例として、ノートPCやモバイル端末は壊れないようにカバーをかけ、万が一の時の保険に入る人は多い。しかし、情報・データ・システム等の目視できないものに対する警戒は低く、対策を講じている人は少ない。情報資産の観点では後者の方を保護すべきであろう。
情報資産に対しての脅威が社会を脅かす。そのためにもセキュリティ対策は必要・・・これは誰でも理解できるし、納得ができるはずである。しかし、それに取組しきれない現実がある。なぜだろうか?
沖縄県という土地は大きな企業が少ない、個人の平均年収が日本一低いなど経済的に後れを取っている。そのため、セキュリティなど「業務外」の投資が後回しになっていると想定できる。さらに、「うちにはお金がないから狙われない」とサイバー犯罪に対し「対岸の火事」をみているような感覚を持っているとうかがえる。
もっとも、民間企業であれば、セキュリティに取組かどうかは企業判断にゆだねられる。企業努力を邁進してほしいと思う。ただし、自治体のセキュリティの取組は問答無用にしっかりやってもらわねば困る。
なぜならば、住民の生活や社会経済活動に直接的に影響するからである。今後計画される「マイナンバー」なるシステムを支えるセキュリティは大丈夫なのか?など、危惧するのは私だけではないだろう。
このような現実をよしとせず、セキュリティ問題に取り組むべく組織が立ち上がろうとしている。「沖縄セキュリティ協議会(仮称)」である。
産(ベンダ、ユーザ)・学(シーズ、人材)・官(国、地方)のスキームが有効であろう。私も産(ベンダ)の立場で参加を予定する。
沖縄県内の課題克服活動が中心となる予定である。 できれば日本の地方都市が持つ共通課題を解決できる成果をも生み出し、沖縄発「日本のセキュリティ環境改善プロジェクト」に発展できると良いと思っている。
皆さん注目、そしてご協力をいただきたい。
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。
 






 

 

 

 
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