サイバーセキュリティ月間

2014年2月27日

お年寄りも安心できる情報セキュリティ

株式会社シマンテック セールスエンジニアリング本部
テクニカルディレクタ

山内 正

 インターネットの広範な利活用は、多くのお年寄りが社会との絆(きずな)を保ち続け、より充実した介護支援を受けていくことも可能とします。複雑多様に進化するサイバー空間でお年寄りが安心して生活していくためには、「高齢者向けセキュリティ」の確保が不可欠です。実現に向けた数多くの実践的な取り組みは、高齢化先進国日本が世界に発信できる優れた知見をもたらすでしょう。以下、“タブレットを使い始めたおじいちゃんと孫娘との会話”が「高齢者向けセキュリティ」を考える糸口となれば幸いです。
 
 「おじいちゃん、元気そうだね。タブレットのアプリを使ったテレビ電話だとそちらの様子もよくわかるよ。」
 「おや、アユちゃんかい。よく顔が見えるよ。元気そうでなによりじゃ。本当にネットは便利だな。わからないことも簡単に調べられるし、ボケ、世間では認知症というのかな、の進行予防にも役立つらしい。お隣では、東京に住む娘さんが米寿のお父さんの安否確認にネットカメラを取り付けたそうだ。」
 「離れていても様子を見守ることができ安心だね。」
 「その通り。ところで、今インターネットバンキングを利用しようとしているところだ。腰の痛みをこらえて窓口まで出向かなくて済むし、待たされなくてすむところが魅力だよ。」
 「くれぐれもセキュリティに気をつけてね。ネットにつながるタブレットもスマホもみなソフトウェアで動く機械。その正常な動きを惑わす悪いプログラムもネットから舞い込んでくるよ。」
 「コンピュータウイルスというやつだな。対策ソフトを使えば大丈夫だろ?」
 「詐欺サイトを見破り、紛失した場合でも便利な機能が付いているものもあるよ。今1秒間に10種類以上の新しいウイルスプログラムが作られているんだって。ウイルスの頻繁な進化に対抗できる技術を持つソフトを選んで、つねに最新の対応ができるよう、アップデートも忘れないでね。ところで、パスワードはうまく設定できた?パスワードは、銀行印と一緒だよ。ネットの向こうの悪いやつに知られてしまったら大切な預金が勝手に引き出されてしまうよ。」
 「最近物忘れが多くなってな。パスワードも忘れないように生年月日にしようとしたら、『登録できません』とエラーがでてしまったよ。しかたないから大文字や記号をまぜたりしたけれど、すぐに忘れそうでな。」
 「書き取ったメモをタブレットの横に貼ったりしていないよね。今度遊びに行った時、忘れにくいけど推測されにくい『パスワードを作る極意』 を教えるね。最近は、パスワードをひとつ覚えるだけで、複数のユーザ名やパスワードを安全に管理してくれるツールもあるみたい。でも、悪いやつらは、その裏をかく新たなたくらみを考え出すかもしれないから、何かおかしいと思ったら、私たち家族や周りの詳しい人たちに遠慮なく聞いてみてね。」
 「ありがとう。我々高齢者が安心してネットを利用できるようこれからもよろしくな。」
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。

保護者からみた情報セキュリティ

株式会社ニコニコム/子供とネットを考える会 代表
山口 あゆみ

   「おかーさん、ゲーム機もって遊びに行っていい?」  多くの家庭で見かける普通の光景です。
 
 インターネットには危ないこともあるから注意する必要があるとニュースや新聞で見聞きしたことはありますが、どんな危険なことがあるのかを常に教えてはくれません。
 「ネットを探せばそんな情報たくさん見つかるよ!」と詳しい人は言うけれど、ネットに不安感があるのに検索結果に溢れる情報からどうやって必要なこと見つけ出せば良いのでしょう。そもそも的確な言葉で検索できるかの関門が待ち構えています。
 
 子供達は学校で色々な情報を交換します。
 「あそこの家の前だとネットがつなげるよ。」
 「お小遣いサイト、友達紹介したらポイント増えるねん。」
 やっても良いこと、いけないこと。本当の話と噂話。
 子供達の会話は玉石混淆です。
 
 『情報セキュリティ』という言葉は固く厳しいものに聞こえます。
   守るべきものを守ると言うのは簡単ですが、保護者にとって守りたいものは子供であり家であり家族と日常の安全です。
 

  •  鍵の無い無線LANに接続してはいけません。
  •  チェーンメールはやめましょう。
  •  パスワードは推測されにくい文字列にしよう。

 
と、やるべきことを提示されても、何を守るために必要か考えたことがある人はどれだけいるのでしょう。
 また、『○○をすれば安心・安全』という言葉からくる安心感で、それ以上のことを考えることを止めてしまう例も少なくはありません。
 
 「おかーさん、ゲーム機もって遊びに行っていい?」
 持ち出したゲーム機を鍵の無い無線LANに繋いだ先には何が待っているでしょうか。
 ホームページを見る、ネットショッピングをする、撮影した写真をWebメールに添付して送信する、ほかには何ができるでしょうか。  子供達がゲーム機を持って集まっている時に、やり取りをしている相手が目の前のゲーム機なのかネットの先の世界なのかは子供達にしかわかりません。
  この場合、保護者は子供に何を注意すれば良いのでしょうか。
 鍵の無い無線LANに繋いではいけません、自分の写真や友達の写真をネットに公開してはいけません…いけませんばかりだと子供達は保護者との会話に辟易してしまいます。
 もちろん、一つずつ事例をあげ説明することも大切ですが、言われていないことは守らなくて良い事と思われてしまっては意味がありません。
 
 自分自身を守るために何をすべきなのか。
 保護者が一人で考えるのではなく、子供と一緒に対話して考えることでお互いに自分自身を守るための想像力を高めていきます。
 対話をすることで『聞いたことがある』を増やしていく。
 いけないことが、なぜいけない事なのかを『聞いたことがある』からこそ、想像することができます。
 安心・安全という言葉にだけ頼るのではなく守るべきものを守るために、保護者にとっての『情報セキュリティ』は子供達との対話の中から始まっていくのではないでしょうか。
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。







 

 

  

 
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