サイバーセキュリティ月間

2014年2月4日

インターネットのルールとマナー

ニフティ株式会社 セキュリティ推進室 課長
伊藤 求

 
 携帯電話やスマートフォンが普及する以前、子どもたちがインターネットを使う場面は、大人がコントロールできるものでした。たとえば、「子どもがインターネットをするときは、親の目の届く場所でしましょう。リビングなどにデスクトップパソコンを置いて、そこで操作させましょう!」という、心理的・物理的な制約を設けることで、子どもたちがトラブルに巻き込まれないような配慮をすることができました。

 しかし、今や携帯ゲーム機にもWebブラウザが搭載され、しかも、町中いたるところにある無線LANスポットを使えば、簡単に様々なサービスが利用できる時代になりました。私も目撃したことがあるのですが、周りに何もない場所で小学校高学年の児童が集まり、携帯ゲームをしながらワイワイやっていることがありました。ためしにその場所に行ってスマートフォンを近づけたら、自由につながる無線アクセスポイントがありました。子どもたちは「野良AP」の場所を知っており、そこを選んで遊んでいたのです。
 
 この事実は、総務省が公開している「インターネットトラブル事例集」(*1)のように、子どもたちがインターネットを使うことで遭遇するリスクが遍在し、さらに、今後はより低年齢化する可能性があることを感じた場面でした。
 
 そこで、私も子どもの啓発のためにと市販の「学習ポスター」なるものを購入し、目に付くところに貼りました。「九九」や「つるかめ算」などに混じって「インターネットのルールとマナー」というものがあり、注意すべきことがコンパクトにまとめられていたからです。その内容は、一般財団法人インターネット協会が公開している「インターネットを利用するためのルールとマナー集(こどもばん)」(*2)の一部を抜粋したものでした。
 
■インターネットを利用するためのルールとマナー集
 1. 自分の身は自分で守る
 2. 相手のことを思いやる
 3. 声や表情は伝わらない
 4. パスワードは他人に教えない
 5. 個人情報はすぐには答えない
 6. 先生や親などの説明をよく聞く
 
 さらに、アメリカの啓発コンテンツも見せることにしました。NCSA(The National Cyber Security Alliance)の「Stop Think Connect」(*3)です。ほとんどのコンテンツは英語なのですが、アメリカの教育番組風の動画などは、「つながる前にちょっと待って考えて」というメッセージを明確に伝えられると思ったからです。
 
 幸いなことに、「Stop Think Connect」の一部は日本語化(*3)されており、以下のような内容になっています。
 
■Stop Think Connect(ヒントとアドバイス)
 A. パソコンを常にクリーンに保つ
 B. あなたの個人情報を保護する
 C. 注意深くネットにつなぐ
 D. かしこいネットユーザになる
 E. よきオンライン市民たれ
 
 ここまで子どもに教えていて、はたと気づきました。
 
 先に紹介したものは、実は大人にも当てはまるのではないかと。「インターネットでつながった先には感情を持った人がいて、正直な人かあなたを騙そうとする人かわからない。だから注意して使いましょう。」といったことは、子どもに教える前に大人が知らないといけない「ルールとマナー」であり「ヒントとアドバイス」なのではないかと「Stop Think Connect」の動画を見ながら、私は考えてしまいました。子ども向けのサイトと甘く見ず、大人も一度は見ておくべきものなのではないかと。
 
*1) インターネット利用におけるトラブル事例等に関する調査研究(平成24年度版)
インターネットトラブル事例解説集(Vol.4)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jireishu.html
※上記リンクをクリックすると別サイトに移動します。
 
*2) インターネットを利用するためのルールとマナー集 こどもばん
1章 身につけること、覚えておくこと
http://www.iajapan.org/rule/rule4child/v2/
※上記リンクをクリックすると別サイトに移動します。
 
*3) Stop Think Connect
http://stopthinkconnect.org/
※上記リンクをクリックすると別サイトに移動します。

安全なオンライン生活習慣のためのヒント & アドバイス
http://stopthinkconnect.org/tips-and-advice/japanese-tips-and-advice/
※上記リンクをクリックすると別サイトに移動します。
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。

次代を担う子どもたちのために

株式会社ミクシィ CS推進室
井上 真由美
 

 時代とともに、コミュケ―ション手段は手紙、電話、携帯電話、メールへと移り、今、ソーシャルメディアがコミュニケ―ション手段の中心になってきています。インターネットを通じて距離や時間、空間を越え、世界中の人々と瞬時につながり、広くコミュニケーションができるようになりました。
 
 ミクシィは2004年にソーシャル・ネットワーキング サービス(SNS)『mixi』の運営を始めてから、インターネットというコミュニケーションの世界で「人と人とのつながり」を提案し、ソーシャルメディアがもつ利便性と可能性を多くの方に知っていただくことで、そこから広がるコミュニケーションの楽しさを体感していただきたいと願っています。
 
 そのため「全ての人に心地よいつながりを」というコーポレートミッションを掲げ、ソーシャルメディアを安心安全に利用できる土壌づくりも必要と考え、業界団体、自治体、教育機関等との連携取り組みを通じた教育啓発活動を行ってきました。
 
 昨今、子どもたちの世界でもスマートフォンの普及が急速に広がり、大人が想像している以上に知識や操作方法を習得しており、さまざまな情報端末を自由自在に使っていますが、ソーシャルメディアでのコミュニケーショントラブルも後を絶ちません。軽い気持ちからの投稿や情報公開は、人生において取り返しのつかないことにもつながり、本人の人生、学校や職場の仲間、先生、学校や企業ブランドにも後々まで重い影を落とします。
 
 「一度公開した情報は残る、拡がる」「情報発信する際は、公共の場で口にするのにふさわしいかを考えて、誰にどこまでどんな情報を伝えるか」など特性を理解し、コミュニケーションをとる必要があります。また、過去のコミュニケーショントラブルの本質から学び、考え、行動につなげていくことも大切です。
 
 子どもたちや保護者の方々への講演時に教育現場に足を運ぶと、時代とともにICT(Information & Communication Technology)が徐々に進んでいることを感じますが、便利さがある反面、受け取る情報を扱う人の力量やモラルも問われています。
もし自身の身に起きてしまったら、お子さまが通う学校や企業だったら…?に当てはめて、具体的なケースやコミュケ―ションリスク、アクションについて、ぜひ考えてみていただきたいと思います。
 
 ソーシャルメディアでも実社会でも、共通するのは【人とのつながり・関係性】×【コミュニケーション】です。お子さまの発達段階に応じたフィルタリング、「ペアレンタルコントロール」と呼ばれる機能が搭載された情報端末の使用など、適切な利用環境を整え、お話し合いをしていただくことで、適切なソーシャルメディア利用を促し、次代を担う子どもたちがこれからの情報化社会で生きていく力を身につけていくことを、心より願っています。
 
※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。 







 

 

  

 
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