サイバーセキュリティ月間

2017年2月21日(火)

青少年ではなく、未成年という年齢

 一般財団法人草の根サイバーセキュリティ運動全国連絡会(Grafsec-J)
 常務理事・事務局長 吉岡 良平

    

 新年を迎え、お正月休みも終わると、成人の日がやってきます。全国で成人式が催され、今年も121万人が新たな門出を迎えました。成人の日や成人式は、あくまで通過儀礼であるため、法的な意味をもつものではありませんが、晴れやかな衣装に身を包んだ若者を見ると、その初々しさに羨ましさを感じもします。
 
 昨年7月の参議院選挙から選挙年齢が18歳に引き下げられ、今では民法上の成人年齢も同じ18歳に引き下げようという検討が開始されています。つまりこれまでの20歳ではなく18歳を迎えると成人として大人の仲間入りというわけです。成人になると一般的には飲酒、喫煙ができるくらいの認識しかありませんが、もっとも大きな変化は保護者による親権から離れるということで、自らの意志で契約行為ができることになります。
 
 オンラインゲームなどでの保護者の同意を得ない高額課金が時折話題にされます。全国の消費生活相談センターにもたくさんの相談が寄せられており、オンラインゲームに関する相談の36.2%が未成年の利用に関するものです。こうした未成年者が契約当事者として高額な課金となったケースでも、本来、親権者の同意のない契約が無効となることから、運営事業者では適切な手続きを講じられれば返金に応じているところも少なくありません。
 
 18歳という年齢は、一般には高校生3年生で迎える年齢です。現在は高校を卒業しても、成人年齢である20歳を迎えるまでの18歳、19歳という2年間の猶予があります。ある意味、成人になる準備期間でもあり、高校生3年生の中に17歳の未成年と18歳の成人が混在することになります。
 
 18歳未満、すなわち青少年とネットの関係では、携帯電話やスマートフォンの普及に伴って様々な問題が生じていますが、青少年がネットのトラブルに安易に巻き込まれないためのいわゆる情報モラルの啓発は、今では全国各地で行われるようになりました。一方でネットのトラブルは青少年だけの問題ではありません。成人年齢の引下げに合わせて、少年法の改正などについても検討がされており、サイバー犯罪などを引き起こせば、大人としての法的な責任が問われることになります。18歳が成人年齢となる時代を控え、青少年への情報モラルの啓発に取り組む私たちも、青少年から成人に準備期間がなくなることを前提に啓発の内容やその伝え方などについて、改めて考えておく必要がありそうです。
 

※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。







 

 

 

 
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