サイバーセキュリティ月間

2017年2月9日(木)

デジタル化の激しい流れに耐え得るセキュリティとは

 スルガ銀行株式会社
 システム部 副部長 西條 泰弘

 
 サイバーセキュリティに関わっている人々は、このデジタルタイフーンとさえ呼ばれるデジタル化の激しい流れに溺れていないだろうか?
 

 デジタル産業革命、第4次産業革命、デジタルタイフーン、インダストリー4.0、シンギュラリティ・・・・。更に、クラウド、AI、IoT、そして自動運転。何やら世の中が騒がしい。このコラムはパソコンで書いているが、今や自宅でパソコンに触るのは月に1,2回だ。3年ほど前には毎日パソコンを触っていたのに、今はスマホを握りしめて知り合いとコミュニケーションを取り、情報を収集する。買い物もほとんどスマホからだ。
 
 「オハヨー。」5歳の息子と、3歳の娘が起きてくる。「おとうさん。YouTube取ってぇ。」彼らの朝は、タブレットでお気に入りの動画を見るところから始まる。息子のタブレットは3代目、娘のものは2代目だ。「タブレットは、子供のためにならない」という人もいるが、この先、彼らはデジタルデバイスが溢れる世界を生きていく。ならば幼いうちから触れさせておくことは決して悪いことではないだろう。事実5歳の息子は、語彙の多くをYouTubeから得ているし、世界には色々な言葉を話す様々な人種がいることすら既に認識している。そして、様々な言語に、音楽に、当たり前のように日々触れている。
 
 その息子も、来年度からは小学生だ。活動的な息子を心配し、5千円程度のSIMフリースマホにメッセージアプリを導入して持たせることにした。位置情報共有アプリも入れれば、立派な見守り携帯電話の出来上がりである。安価なSIMを利用すれば、ランニングコストもほとんどかからない。なんと便利な世の中だろう。

 

 その一方で、企業内のITは、息子が生まれた5年前からどれほど進化しただろう。息子が10歳に成長する5年後、更に時代遅れになることはないのだろうか。セキュリティは重要だ。特にサイバーセキュリティは、攻撃を受けた時の被害の大きさを考えると決して軽視できるものではない。だがセキュリティを重視するあまり、あれもダメ、これもダメとし、イノベーションの阻害要因になるとしたら、それもまた企業にとって許されることではあるまい。イノベーション・フレンドリーな企業であり続けるには、セキュリティもイノベーション・フレンドリーである必要があるべきだろう。とするならば、セキュリティ担当者は、発想を変えなくてはいけない。「セキュリティと利便性は両立しない」などと胸を張って言ってはならない。企業内で働く人の利便性や生産性を確保し、イノベーション・フレンドリーなシステムを維持しつつ、セキュリティを高めていくことが必要だ。

 

 その道は、決して楽ではないだろう。今後、デジタル化の奔流に耐え得る企業内システムを構築し、セキュアに維持管理していくシステム部門の責任は重い。

   

※記載内容は執筆者の知見を披露されているものであり、著作権は本人に帰属します。







 

 

 

 
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